『歯科医院の歴史』

 

明治維新の前、口歯科、口中科を専業にする医師がいました。口、喉、歯の治療を行っていました。

明治維新後、1874年8月に医制が公布され、西洋を模範とした医療制度が整えられました。

小幡英之助は第一回目の医術開業試験に合格し歯科を専門とする医師として初めて登録されました。小幡は西洋歯科医学を専攻した先達で、「歯科」という言葉を初めて用いたこともあり、日本で最初の歯科医院と知られています。1883年、医籍とは別に歯科医籍が作られ、医師と歯科医師は別個の存在となりました。

1906年、法律48号により歯科医師法が制定されました。1942年、大戦中の医療体制が確立されたため、医師法と歯科医師法が合わさって国民医療法となりましたが、歯科医師制度そのものの変化はありませんでした。

戦後、国民医療法は、医師法、歯科医師法、医療法に別れ、今現在に至ります。

 

歯科医院の歴史ではありませんが、歯学の歴史として、「歯学」は口腔顎顔面領域に関連する外傷や疾患の状態、原因について知識、予防、診断、治療について開発する学問です。

歯学の歴史は古代エジプトが起源と確認されています。ファラオが奴隷の歯を生体移植したという痕跡が発見されています。

1500年代に貿易が盛んになり砂糖が原因で虫歯が流行しました。その当時の治療は抜歯が基本で、それを担当する人は主に理容師でした。1700年代になるとフランスのピエール・フォシヤーが保存修復や歯石除去といった近代的な治療が行われるようになりました。

1846年にウィリアム・T・G・モートンが全身麻酔での口腔科手術に成功しました。